はじめに
以前のスギナ駆除に続いて、一年かけてクズも除去してみたというお話を書いてみます。除草剤を使っているので、除草剤を使うのが嫌な方はそっと閉じて頂けると幸いです。
このクズですが、「繁殖力が強すぎて手に負えない」「何度刈ってもすぐに生えてくる」
畑や庭を侵食し続ける**葛(クズ)**の駆除に、頭を悩ませていませんか?
クズは、巨大な地下茎(根塊)に大量の栄養を蓄えるため、地上部を刈るだけではすぐに再生してしまいます。しかし、適切な時期に適切な方法で対処すれば、しつこいクズも一年でほぼ完全な駆除が可能です。
今回駆除したのは、隣の耕作放棄地から自分の畑に侵入してきたクズです。耕作放棄地は本当に迷惑です。
クズ駆除に必要なもの
出費を極力減らしたかったので、すでに持っている物を使って対応しました。
- 電動ドリル (インパクトレンチでも可)
- グリホサートの除草剤
- 噴霧器
- グリホサート注入用のシリンジ
- 刈払機 + 三枚刃 (チップソーはツルが絡まるのでオススメしません)
葛の「完全駆除」を実現する手順(最適時期:秋から初冬)
クズの除草作業は秋から初冬までの期間に行います。この時期だと、一年間かけてクズが頑張って勢力を拡大したので、どこに葉っぱがあるかわかります。それと、雑草の勢いも弱ってきているので、除草の手間が少なくて済みます。
- クズを草刈り機で、ツルを短くする。
- ラウンドアップ系の除草剤を散布させて、刈残したツルにダメージを与える。
- クズの主幹の根本に近い部分にドリルで穴を開けて、ラウンドアップの原液を注入する。
- 翌年の6月頃に、生き残ったクズに除草剤を散布するか、場合によっては注入。
毎年1~4を繰り返す。
管理人の場合は、一年でクズを殆ど駆除にすることが出来ました。地下茎植物なので一年でクズは除去できません。以前駆除したスギナも同様です。
ちなみに、この駆除方法は、YOUTUBEのよろずや桃ちゃんねるさんでも同じ方法でクズを駆除しています。手順について紹介な解説をしていきます。
Step 1. クズを草刈り機で、ツルを短くする。

そこら中に生えているクズにグリホサート系の除草剤を散布するのは、コストがかかりすぎます。そのため、まずは極力クズを短くしてしまいます。ちなみにグリホサート系の除草剤でいちばん有名なのは、ラウンドアップですが、農耕地でも使えるため、お値段がお高めです。そのため、ラウンドアップとは記載しないで、グリホサート系の除草剤と書いています。
一般的に使われるチップソーではクズのツルに絡まりやすいので、2枚刃とか3枚刃で除草をした方が作業はしやすいです。管理人は使ったのはツムラの3枚刃です。
余談になりますが、この3枚刃を使い始めてから、普段の草刈りも3枚刃を使ってしまっています。理由は、畑なので、キックバックするリスクも少ないし、石も少ないので、飛び石のリスクも少ない。ディスクグラインダーがあれば、刃の研磨は、非常に楽なのもポイント高いです。
Step 2. ラウンドアップ系の除草剤を散布させて、刈残したツルにダメージを与える。
刈払機でツルを除去した後、ツルが枯れたのを確認してから、グリホサート系の除草剤を10倍から20倍で散布する。グリホサート系の除草剤はすぐには効きません。2週間くらいでやっと葉っぱが枯れてきます。
ここまででも十分かと思いますが、もっと早く駆除したい場合は次の作業が必要です。
Step 3. クズの根本に近い主幹にドリルで穴を開ける。
クズの根本に近い主幹にドリルで穴を開けます。できるだけ太く穴を開けたほうが沢山除草剤が入るので、太めの穴を深く開けることがクズ除草では大切です。
Step 4. 開けた穴にグリホサート原液を注入

2週間くらいで、葉っぱが枯れます。ただ根っこは、まだ生きているので、新しいツルと葉っぱが根っこから再生されます。この状態がクズの本体の根っこを発見しやすいです。
根っこ根塊っていうに栄養が蓄えられているので、この根っこを叩いてしまえば、栄養を蓄えることが出来ず、枯れてしまいます。ちなみに根塊は、葛根湯の材料になったりするそうです。
穴を開けた主幹にグリホサート系の除草剤を注入します。
Step 5. 翌年6月頃に、生き残ったクズに除草剤を散布か、主根に原液注入。

クズの根っこにグリホサート系の除草剤を注入を成功させていたら根っこはカラカラに乾いて枯れています。しかし、中にはしぶといのとか、グリホサート注入が漏れた株が残ってる可能性があります。その根塊から葉っぱを出ているので、その株にグリホサート系除草剤を10倍~20倍くらいにして散布してしまいましょう。
自分は噴霧器を持ち歩くのが手間だったので、お好み焼き屋さんに置いてそうなプラスティック性のソース入れにグリホサート系除草剤の原液を入れて、葉っぱや根っこに直接散布していました。
一年間に及ぶ管理人の懸命なクズ除草の結果、今年のクズの繁殖は去年と比べて9割くらいまで減らすことが出来、クズの繁殖をコントロール出来たと実感しています。少ない手間の割に、結構良い成果を出せたかなぁと勝手に思っています。
色々手順を書きましたが、最悪グリホサート系の除草剤を噴霧器で散布してくれれば、何もしない場合と比較すると十分だと思います。クズの葉を枯らして、光合成をさせなければ、塊根は弱っていきます。これは以前ブログで紹介したスギナも一緒。
ただ、時間は上で説明した方法より必要です。
ケイピンエースは使わなかった?その理由
興味はあったけど、爪楊枝タイプのクズ用除草剤のケイピンエースは使いませんでした。
理由としては以下の2つ。
コストパフォーマンスと使用量が不明確だったため
ケイピンエースの値段が1ケース1,100円程度で、必要なケース数が分からなかったため、汎用性が高いグリホサート系の除草剤を使用する方が合理的だと判断しました。グリホサートは常備農薬の一つであるため、使い残しの心配もありません。
初期出費を極力抑えたかったため
クズ専用とされるサーベルDFやザイトロンアミンなどの高価な除草剤は避け、ホームセンターで安価に購入できるグリホサート系除草剤で対応することにしました。多少時間がかかっても、手持ちの資材で済ませることを優先しました。
最後に
本記事では、繁殖力が強い葛(クズ)を効率的に駆除するための具体的な手順を紹介しました。地下茎植物の駆除は時間と労力を要しますが、秋から初冬にかけての「主幹への原液注入」は、最も効果的な方法の一つです。
ご自身の畑や庭がクズに侵食され困っている方は、ぜひこのマニュアルを参考に、今年こそ「クズとの戦い」に終止符を打ち、快適な菜園環境を取り戻してください。
スギナの除草に関する記事は以下をご覧ください。 スギナ対策で畑にクロレートSを散布して退治みました。

