ネットオークションの種芋は危険!「検査合格証」がないジャガイモを植えるとどうなる?

はじめに

春のジャガイモ植え付けシーズンが近づいてきましたね! 家庭菜園に慣れてくると、「今年はちょっと変わった品種を育ててみたい」と思うことはありませんか?

例えば、覆面マスクを被ったような見た目の**「デストロイヤー(グラウンドペチカ)」**や、スーパーでは見かけないカラフルな品種など。ホームセンターでは売り切れていることも多く、ついついフリマアプリやネットオークションで探してしまう方も多いと思います。

でも、ちょっと待ってください! その「ポチッ」としようとしている種芋、実は法律違反の危険な芋かもしれません。

今回は、家庭菜園初心者が自分の畑を守るために絶対に知っておくべき「種芋のルール」について解説します。

「農家直送」や「自家採種」の種芋に潜む罠

ネットオークションやフリマアプリを見ていると、以下のような説明でジャガイモが販売されているのをよく見かけます。

  • 「昨年収穫した自家採種の種芋です」
  • 「農家直送!余ったので種芋用にどうぞ」
  • 「食用ですが、芽が出れば植えられます」

「農家さんが育てた芋なら安心だろう」「スーパーの芋より安くてお得!」と思ってしまいがちですが、実はこれ、手を出してはいけないNG出品である可能性が非常に高いのです。

農家直送とか書いている出品者がいますが、農家としてのコンプライアンス意識が低いなぁと感じてしまいます。本当に農家なのかなぁ、コンプライアンス意識が低いので、ちゃんと農薬を管理して野菜栽培が出来ているのか気になってしまいます。管理人は、ちょっとこういう農家からは野菜を買うのは躊躇してしまいます。

なぜ「検査を受けていない種芋」はダメなのか?

ジャガイモの種芋に関しては、実は法律で非常に厳しいルールが決められています。これには明確な理由があります。

法律で決まっている「植物防疫法」のルール

ジャガイモは、ウイルス病や害虫被害を受けやすいデリケートな野菜です。 そのため、日本では**「植物防疫法(しょくぶつぼうえきほう)」**という法律で、種芋の販売について以下のように義務付けられています。

  1. 種芋として売るには、国の検査に合格しなければならない。
  2. 合格した種芋には、「検査合格証票」を添付しなければならない。

つまり、正規の検査を受けていない「自家増殖した芋」や「単なる食用の芋」を、種芋として販売することは法律違反となります。もちろん、ヤフオク!やメルカリなどの規約でも明確に禁止されています。

家庭菜園への最大のリスク:土が汚染される

「法律違反だからダメ」というだけでなく、購入したあなた自身にもデメリットがあります。

もし、検査を受けていない芋に、目に見えない病気や**「センチュウ(線虫)」**という小さな虫が潜んでいたらどうなるでしょうか? せっかく手間暇かけて育てても、収穫量が減ってしまったり、肌の汚いジャガイモばかりになってしまったりする可能性があります。

特に「センチュウ」は、一度土に入り込んで住み着いてしまうと、退治するのがなかなか大変です。 ジャガイモだけでなく、次にその場所で育てる野菜の根っこにも悪さをして、育ちが悪くなったり、収量が低下してしまうリスクもあります。

長く家庭菜園を楽しむためにも、最初の「種芋選び」はとても大切です。

違法な種芋を見分けるたった1つのポイント

では、ネットで安全な種芋を探すにはどこを見れば良いのでしょうか? チェックすべきポイントは1つだけです。

「植物防疫検査合格証票」を探せ

植物防疫検査合格証票 タグ
(参照) https://www.maff.go.jp/pps/j/introduction/domestic/dsyubyou/index.html

正規のルートで販売されている種芋には、必ず種苗法や植物防疫法に基づく**「合格証票(白いタグやシール)」**が貼られています。

  • ネットで購入する場合: 出品画像にこの「合格証票」や「検査済みシール」の写真が掲載されているか必ず確認してください。
  • 画像がない場合: 「検査済みですか?」と質問するか、購入を避けるのが賢明です。一緒に、ガイドライド違反申告しても良いかもしれません。

安心してジャガイモ栽培を楽しむために

「少しでも安く買いたい」「珍しい品種が欲しい」という気持ちは痛いほど分かります。特に「デストロイヤー」のような人気品種は手に入りにくいですよね。

しかし、リスクを冒して出所不明の芋を植えるよりも、信頼できる種苗店やホームセンター、または「合格証」をきちんと掲示している正規のネットショップから購入することを強くおすすめします。

安全な種芋を手に入れて、今年の春も家庭菜園を思い切り楽しみましょう!

デストロイヤーが見つからない!そんな時は「親品種」を育てよう

「どうしてもデストロイヤー(グラウンドペチカ)を育てたい!」という気持ちは痛いほど分かります。 しかし、2026年現在、正規のデストロイヤーの種芋は流通量が非常に少なく、入手困難なのが現状です。

お店で見つからないからといって、リスクを冒してネットの未検査品(法律違反の可能性があるもの)に手を出すのは絶対におすすめできません。

そこで、今年は潔く**デストロイヤーの生みの親である「レッドムーン」**を育ててみてはいかがでしょうか?

実は「デストロイヤー」は「レッドムーン」から生まれた

あまり知られていませんが、実はデストロイヤーは、「レッドムーン」という品種の突然変異として生まれたジャガイモなのです。

つまり、この2つは親子のような関係。 レッドムーンもデストロイヤーと同じく、以下の特徴を持っています。

  • 皮は赤く、中身は鮮やかな黄色
  • サツマイモのようなコクと甘みがある
  • 煮崩れしにくく、料理に使いやすい

見た目の「マスク模様」こそありませんが、味や食感の良さはデストロイヤー譲り(というより、こちらが本家)です。

正規の種芋で、安心・安全な収穫を

レッドムーンであれば、多くのホームセンターや種苗店で、「検査合格証」のついた正規の種芋を手に入れることができます。(管理人は、レッドムーンを入手することが出来ました。)

入手困難なデストロイヤーを無理に探して怪しい出品物に手を出すよりも、そのルーツであるレッドムーンを堂々と育てて、間違いのない美味しさを楽しむ。 それが、賢い家庭菜園家の選択ではないでしょうか。

今年はぜひ、安心できる「親」の種芋で、豊作を目指しましょう!

まとめ

今回は、ネットオークションなどで種芋を買う際の危険性と、入手困難な人気品種「デストロイヤー」の賢い選び方についてお伝えしました。

最後に、この記事の大事なポイントを3つに整理します。

  1. 「合格証票」のない種芋は絶対に買わない 法律違反であるだけでなく、病気やセンチュウを持ち込み、あなたの大切な畑をダメにしてしまうリスクがあります。
  2. 「農家直送」「食用」の甘い言葉に注意 どれだけ美味しそうな写真でも、国の検査を受けていない芋を種芋として植えるのはNGです。
  3. デストロイヤーがないなら「親」を育てる 無理に怪しい出品物を探さず、デストロイヤーの生みの親であり、味も食感もそっくりな**「レッドムーン」**を選びましょう。

一時の「珍しさ」に惑わされず、今年はホームセンターや種苗店でレッドムーンなどの正規の種芋を手に入れて、安全で美味しいジャガイモ作りを楽しんでくださいね!