はじめに
今日は、Giant TCR Advanced SLの紹介をしていこうと思います。購入してから2年半くらいで10,000km程度乗ったので、レビューをします。先日、新しいモデルが発売されてしまい、もう旧モデルになってしまいましたが…
今更、一世代前のTCR Advanced SLのレビューかよ
2020年に新しいTCR ADVANCED SLが発表されましたよね。で、個人的なレビューを今更感が強い一世代前のTCR ADVANCED SLのレビューをしてみます。えぇ、書こう書こうと思って記事を温めていたら、新しいモデルが出てしまったので、急いで記事を書くことにしました。
TCR ADVANCED SLを買った理由
管理人は、2年半くらいこのTCR ADVANCED SLのフレームセットを購入しました。以前乗っていたCanyon Ultimate CF SLXのフレームにヒビを入れてしまい、どうしようか悩んでいた時に行ったショップで売れ残っていました。M/Lサイズの推奨身長が180から190cmなのが原因で売れ残ったぽいです。で、買う気満々というスタンスで交渉をしたら、結構安い値段が出たので、渋々購入しました。Canyonのフレームがダメージを受けたショックを引きずっていたので、渋々という表現になりました。
買った理由がもうひとつあって、軽い点です。フレームが900グラム。フロントフォークが300グラム。合計で1200グラムです。これには、シートポストが含んでいます。シートポストって、200グラムはあるので、だいぶフレームセットとしては軽いですよね。Cervero R5っていう対抗品がフレームがあるんですが、こちらのフレームの重量は、850グラムです。でもシートポストは含まれません。シートポストを加えると、1050グラムくらいになるので、150グラムはTCR ADVANCED SLの方が軽いです。値段もTCR ADVANCED SLの方が軽いです。(TCR ADVANCED SL:30万円、R5:58万円)
TCR ADVANCED SLのパーツ構成
TCR ADVANCED SLの大まかなパーツ構成は、8050のUltegraと9100と9150系のDura Aceをミックスして使っています。
詳細に書くと、以下のような構成です。
- STIレバー: ST-R9150
- フロントディレーラー: FD-R8050
- リアディレーラー: RD-R8050GS
- クランク: FC-R9100-P (50/34T パワーメーター付き)
- ホイール: Mavic Ksyrium Pro SL Exalith
- ブレーキ: BR-R9100 (リムブレーキ)
- スプロケット: CS-R8000 (11-28T)
適当にセールしている商品を買い集めたり、以前乗っていたCanyonのUltimate CF SLXについていた部品を使いまわしていたら、上に記載したような構成になりました。客観的にみると、ヒルクライム向きのパーツ構成です。ホイールのMavic Ksyrium Pro SL Exalithのギザギザリムを採用しているので、ブレーキが良く、気に入っています。
レビュー
早速、TCR ADVANCED SLの感想を書いてみます。割と、Pros(良い点)は多いです。
PROS(良い点)
PROSは、結構あります。早速記載しています。
- あまり乗っている人がいない。ハイパフォーマンスモデルで、高額なので好き好んでGiantに乗る人がいないので、被らない。お金がある人は、PINARELLOとかS-worksに乗るため。被ったのは3年間に1回のみ。
- 軽い
- 乗り心地が良い
- 脚が売りにくい。腰の負担も少ない。
- ダンシングがしやすい
ひとつずつ良い点を説明していきます。
かぶりにくい
あまり人気のない車種なのか、あんまりTCR ADVANCED SLを見かけたことがありません。
で、個人的なに理由を考えてみました。
TCR ADVANCED SLのフレームセットで30万。完成車でも43万円します。ツール・ド・フランスでプロが乗っているロードバイクが、この価格で購入できるのでコスパは良いと思います。だけど、ガチ勢の人は、このフレームを買わない模様です。彼らは、Specialized(S-Works)とかPINARELLOなどプロレースで結果を残しているブランドのロードバイクを購入していることが多いです。
TCR ADVANCED SLは、レースで実績をちゃんと残してたんですけど、あまり見かけません。最近だと、Sunwebで実績を残しました。
ショップの店員さんが言うには、セカンドグレードのTCR ADVANCED PROを購入する方が多いようです。こちらで35万円くらい。シートポストがフレームと一体型ではないタイプです。こちらのロードバイクは、割とよく見かけます。ロードバイク仲間の人もこのロードバイクに乗っています。彼は、ヒルクライム好きなので、このロードバイクに乗っています。
参考にTCR ADVANCED PROの画像を貼っておきます。
軽い
シートポストとフレームが一体型(ISP)なので、フォーク+フレーム+シートポストで、1200グラムです。一般的なフレームだと、1500グラム弱あるので、どれだけ軽いかがわかるかなぁと思います。軽いので、加速も良いです。35㎞/hくらいまでだったら、割と簡単に加速できます。
軽量化のためか、トップチューブも非常に細く、31mmくらいしかありません。ちなみに管理人の持っているフレームのトップチューブの幅も測っていました。
Canyon Ultimate CF SLX:42mm
Ribble R872: 42mm
S-work Venge:
他社のフレームと比べると、10mm程度も細いです。この細さがフレーム重量が900gに影響をしているのかなぁと思います。
腰への負担が少ない(気がする)
このTCR ADVANCED SLですが、腰へのフレームが少ない気がします。比較がガチガチなRibble R872だけなので、参考になるかはわかりませんが…。100km走っても腰は残ります。これは、あくまでも管理人の感想です。R872は100km走ると、腰がパンパンになって、帰り道は腰に負担がかからないような乗り方をしてますが、TCR ADVANCED SLは帰り道でも腰に余裕が残っています。
乗り心地が良い
ISPを採用した影響か細かい振動は拾いにくいです。ただ大きな振動は普通に拾います。ハンドルもカーボンハンドルを使っているので、ロングライドに向いています。
ISPとサドルを付けるためのアダプターです。アジャスターを入れて、2㎝まで高さを調整できます。
ダンシングがしやすい
フレームが軽くて、トップチューブも細く設計されているので、ダンシングでロードバイクを左右に振る時、より楽に振ることが出来ます。ぜぇぜぇともがいている時にロードバイクを左右に振るのが楽なのは大きなアドバンテージです。Ribble R872と比べると、差が歴然です。
CONS(悪い点)
CONSは、2点。
- ISP(Integrated Seat Post)を採用している。フレームにシートポストが付いているので、シートポストの調整を失敗すると、終了。
- 値段が高いけど、Giantだとから、安物と思われることが多い。
- GIANTというブランドの価値があまり高くなく、ステータスにはなりにくい。
悪い点は特にありません。このTCR ADVANCED SLに乗っていて、カッコいいですね、と言われたのは、過去に2回。2年半の間で。どちらもGiant乗りの方から言われました。Giantは、あんまり人気の高さは感じません。
ISPですが、これって、ポジションが定まらない状態で購入してしまい、間違えて切りすぎてしまったら、後戻りは出来ません。2cm程度は出来ますが、それ以上は出来ません。ある程度ポジションが定まってからの購入をオススメします。管理人のTCR ADVANCED SLのISPも1cmくらい長めにしています。
まとめ
フレームセットの定価が30万円(税別)でした。高いようですが、パフォーマンスを考えると、そんなに高いと思いませんでした。2017年のツール・ド・フランスでマイケル・マシューズがポイント賞、ワレン・バルギルが山岳賞を獲得した時に乗っていたロードバイクがこのTCR ADVANCED SLです。後は、2017年のジロデイタリアでもトムデュムランが総合優勝をしました。CCCになってからの成績はパッ、っとしませんがSunweb(サンウェブ)の時は、かなり活躍したロードバイクです。SunwebもGiantからCervelo(サーベロ)に変えてからは成績がGiantほどでは無いです。性能は、CerveloよりGiantの方が良いんではないかと。世間的な評判は、Cerveloの方が高いですけどね。
先日、発表されたS-works Tarmac SL7のフレームセットの半額程度で購入可能できますよ。
軽量で、脚が売れ切れにくくて、腰への負担も少ないので、個人的にいは、ロングライドとヒルクライムに向いています。ポジションが定まっていない人には、このフレームはおすすめできないので、グレードを一つ下げて、シートポストの高さ調整が出来るTCR ADVACED PROを買った方が良いと思います。
日本国内で、もし3割引き以上で、このTCR ADVANCED SLが売っていたら、買いだと思います。コスパはCanyonに匹敵すると思います。後、かぶりにくいロードバイクを探している場合だったら、更にオススメです。ただ、Giantなので、ステータスはありません…。
Canyonは、敵対的に扱うショップもありますしね…。メンテナンスに出しにくいですよね。内心、Canyonを敵対視するんだったら、Canyonが扱っている190cm弱の人間でも乗れるロードバイクを売ってくれ、と思いながら、大人な対応をすることもあります…。180cmを超えると乗れるロードバイクが減ってしまいまうのが、日本なんですよねぇ…。
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